「制作」1〜制作日記からの発見

 曲の制作(=自分の中では「アレンジと作り込み」と位置づけています)のことを考える時真っ先に意識するのは、そのためにかかる所要時間のことですね。…というのも僕の場合社会人として仕事を持ちながら、限られた余暇の中でDTMに取り組むというのが大前提なんで。(-_-;)
 僕は曲の制作作業にすごく時間がかかってしまう人間なんですが、今は休日が平日(火曜日)なので、「朝から昼過ぎまでをほぼ自分の自由に使える」という日が週1回確保できるという、DTM的には非常に恵まれた環境にあります。
 ですが将来この環境が変化
(例えば日曜日が休日になってる現場へ転勤になるとか)した場合、休日の昼間の時間はどうしても家族の都合に合わせる方を優先していく生活になると思うんですよ、自分でもそれは望ましいことだと思ってるし。ただ、そうなるとどうしても「自由に使える時間の絶対量が減る」という物理的な現実とも折り合いをつけていかないといけない。一方で仕事にしても年を取っていく分、責任も重くなり忙しくもなっていくということは想定しておかざるを得ない。そういう狭義での危機感的なものはいつも頭の片隅に持っています。
 だから、僕の曲制作というのは常に「前回の曲制作時より少しでも短い時間で仕上げるための制作スタイル模索」とセットでの営みになって来ざるを得ないわけですワ(涙)。

 さて以前、『岬までは横顔だけで』という曲を作ったとき、
「新しいスキルを効率よく身につけるには、自分のやったことを一度記録して振り返ってみるのが一番だ」という助言(←実はこれ、仕事に関する助言だったんですけどね)を近しい人からもらい、この時だけはせっせと詳細な「制作日記」を付けてみました。
 これはたしかに効果ありましたね!細かい点はもちろん人それぞれの生理的な部分で違ってくるでしょうけど、「記録して振り返る」ということは、上達のための大変に有効な手段として、人にも勧められる方法だと思いました!

 …一応参考までに、以下その日記から僕なりに得たことを紹介しておきます。すべての人に役立つ、などと自惚れたことはもちろん思っていません。くどいですが、一番のオススメは自分で自分の足跡を記録して振り返る、というその方法自体にあるわけですから。
 なんですが、まあ、もし誰かにとって何らかのヒントになれば幸いです。

   ・良いインスピレーションがやってくるのは、心身ともにリラックスしている時。
    逆に怒気は創作・制作ともに最大の敵イライラしている時の作業ほど集中できず実りのないものはない
(短気は、やっぱり損気)。

   ・制作の場合は、朝〜昼過ぎぐらいの時間帯がゴールデンタイム。
    この時間帯が1日のうちで頭が一番冴えているし、周りもまあまあ静か。なので、短時間でたやすく集中モードに入れる。
     …創作(作曲、あるいは曲構想を練る)の場合ならまた違うのかもしれないが。


   ・「バナナ効果」(=食べて15分後からちょうど2時間、頭は冴えわたる)はたしかにあった!…いわく付きのTV番組『あるある』で仕入れた情報ではあるが。
     〜パソコンの電源を入れてからバナナを食べると、時間のロス防止にもなる!(特にMacは起動までの時間が長いので)

   ・ソロ作りの決め手は入り方。ここが決まると気分が乗ってくる。続くフレーズが勢いでスルスルと湧いてくる。


   ・具体的ビジョンのない、なんとなくのやる気は残念ながら空振りのもと。事前に具体的目標や「候補」「モデル」といったものが1つもない日は、たとえ気分が乗っていても制作には着手しない方が無難。


   ・キッチンタイマーは制作の友 …ノッてくると、意外なほどすぐ2時間・3時間経ってしまうので。ぶっ続けは体に毒。一度、めまいがして倒れそうになった。
                       連続作業は1時間半ぐらいまでで止めるべきだと感じた。休憩をしっかり取る「勇気」も必要。


   ・長時間やって首尾が上々だったという日、その後しばらく間をおいてもう一度その集中力・テンションを出そうとしてもムリ。
    自覚以上に神経は疲れているようである。その日はむしろ外へ出かけて体を動かしたり日帰り温泉に行ったりする方が(カラダのためにも)良い。


   ・ノレなかった日は、作業を終える際最後の気力を振り絞って、具体化・細分化した「次回の課題」を決めておければ、その1日が無駄にならない。
    その次の回の作業は具体的で単純化された目標に向かうことが出来るため、逆にスイスイはかどることが多い♪


(あとがき)
 …とまあ、以上のようにいろいろあがいてはいるんですが、どうもそこかしこに「やめといた方が無難」とか「ムリ」とか、あんまり制作のスピードアップにはつながらない、というかむしろ逆行するような発見が目立つ気も(汗)
 それともう一つ思うに、曲アレンジそのもののクォリティーを多少なりとも前作より上げる、ということも毎回ささやかながら考えているわけなんですよね。
 そうなると、毎回新しい手順・知識が入り、制作作業自体も変化、あるいは複雑化しているわけですから、「遅筆の克服」はひょっとしたらまだ当分解決しない問題なのかもしれませんがorz

  

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