無謀にもクロスバイク購入(前編〜余は如何にして自転車狂徒となりし乎)

 いや、最初は全然自転車とかキョーミなくって、買う予定なんてのも全然無かったんですよ。
 きっかけになったのは、息子の入っているボーイスカウトの行事で遠出のサイクリングってのがあって、それに付き添って行ったことでした。
 自転車で遠出って言うと、高校時代とかのシンドイ通学経験がよみがえってきて、正直イヤだな〜〜、メンドくせえなあ〜〜と思っていたんです。それにうちの周りは坂が多く自転車も無かったし。

 
ところがその時ある保護者の方が、「成人した息子が昔乗ってたの、貸しましょうか」と言って、かなり本格的なマウンテンバイクを貸して下さったんですね。で、走り出してみると、それがもう軽いわ速いわ…その時のコースが、海沿いを果てしなく走っていくコースだったこともあって、
 俺が今まで自転車だと思っていた、アレはいったい何だったんだ〜〜
と、思わず誰かに叫びたくなるぐらい笑いの止まらない快適な世界だったんです(^^)


 
その後、そんなことがあったことを職場の先輩に話したところ、「あ、僕もマウンテンバイク好きでねえ。10年ほど前にコレで遠出したり、通勤してたりしてたよ」
と言う話になりまして。
「じゃあさ、良かったら貸すから、しばらく乗ってみる?何度か通勤してみても良いんじゃないの」
…と、それからほどなく、本当に自転車を仕事の現場まで持ってきてくれました。ビアンキっていうイタリアのメーカーのマウンテンバイクで、あちこちに少々サビはありましたが、パイプのつなぎ目などの巧緻さを見ると、いかにも手の込んだ作りの高級品だというのは素人目にもわかりました。
 職場から家まで、約10キロ弱。借りたのが5月中旬という時期だったこともあり「よっしゃ、じゃあ一度これで通勤してみるかー!」と決意して、やってみました。国道を通れば、これまた海を右手に見ながら走れるというのも気持ちを盛り上げてくれました。
 で、やってみたらそりゃーアナタ、ペダルが軽いの軽くないのって、もう…(<いや、軽かったんですけどね)あっけないぐらい楽しく通勤できたんですね〜。
 それともう一つ、当たり前ではあるのですが重大だった発見は、車と違って「あ、なんだか良い雰囲気」「あ、ちょっと面白そう、なんだろ」と思ったら、すぐにその場で止まって、遊んだり見たりくつろいだりできる、ということでした。シーズンオフの海岸や海釣りのさかんな防波堤の公園とかは、通勤電車や自家用車の窓ごしにチラッと見ることはあっても、立ち寄ったことは今まで全くなかったのですが、この「体験自転車通勤」の際、帰り際に立ち寄って、そこで缶コーヒー飲みながらボーッと半時間…とか、そういうのがすごく楽しかったのです。なんとゼイタクで、心豊かなひとときか…思わずメロディーがこぼれてきたりもしたもんです(ちなみにこの時湧いてきたメロディーを鼻歌でICレコーダーにメモしたものが、約半年後にオリジナル曲『ためいきまじりのHoliday』のAメロになりました)

 そんなこんなで、いいことづくめ!折からメタボリックとかそういうのが年齢的にもサイズ的にも気になってしょうがなかったし、ここ2,3年はあんまりアウトドアとかも行かず、余暇のほとんどを作曲やらDTMやらばかりに費やしてたしで、これで運動不足も解消!とばかりに、一気にキモチが自転車購入に傾いていきました。
 スポーツタイプの自転車はスピード重視の「ロードレーサー」、悪路や坂にも強い「マウンテンバイク」、そして最近はその中間の「クロスバイク」っていうジャンルがあることなんかもネットで調べていくうちにわかりました。そうこうしてるうちに
『クロスバイクでいこう!』っていう素晴らしいサイトにたどり着き、ココでいろいろ自転車のことや、その楽しさを見たり読んだりして、ますますキモチは高まっていきました。

 (つづく) 
 

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